炭水化物を減らすといいことが! ダイエットになる?
近年話題になっている食事制限が「糖質(炭水化物)制限」
炭水化物の摂取を減らすと体重が落ちた!なんて体験談をよく聞くようになりました。
一方で、糖質制限は危険だ!と警鐘を鳴らす医師の方も。
ここで、食の機能性について学んできた私が、炭水化物を抜くことはどうなのか、について書いていきたいと思います。
※飯テロ画像にご注意ください
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医学界に衝撃的な論文が!
2017年8月29日、医学界で知らない人はいないといわれる権威ある医学誌「ランセット」に、「炭水化物の摂取増加で死亡リスク上昇」という論文が掲載されました。
私も、この論文が掲載されたと聞いたときは驚きました。
「糖質制限」論争に幕?一流医学誌に衝撃論文 | 健康 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
要点をいうと、「炭水化物の摂取量が多いほど死亡リスクが高まり、脂質の摂取が多いほど死亡率が低下する」という内容。「脂質をなるべく減らしましょう」という日本の従来の健康常識を真っ向から覆す研究報告であり、波紋を呼んでいるのだ。
東洋経済オンライン記事( 2017年10月3日)より
ここにもある通り、今までの日本では脂質を制限する食事制限が一般的でした。
この常識を打ち砕く記事が権威のある医学誌に掲載されたのですから、ついにきたか!という感じでした。
では具体的に、この論文にはどのようなことが書かれていたのでしょうか。
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炭水化物6割以上で死亡率アップ
今回の論文はコホート研究と呼ばれる、特定の要因を持つ群と持たない群に分けて追跡調査を行う方法で行われました。
対象地域の人は高所得、中所得、低所得の18か国の人たちが対象で、約7.4年間も調査が行われました。かつての調査では、栄養過剰の傾向にある国を対象としていた為、今回の調査はかなり信ぴょう性が高いと言えそうです。
ここで得られた結果は以下の通りです
①炭水化物摂取量の多さは全死亡リスク上昇と関連
②総脂質および脂質の種類別の摂取は全死亡リスクの低下と関連
③総脂質および脂質の種類は、心血管疾患(CVD)、心筋梗塞、CVD死と関連していない
④飽和脂肪酸は脳卒中と逆相関している
東洋経済オンライン記事( 2017年10月3日)より
つまり、炭水化物摂取量が多いほど死亡リスクが高まり、脂質(特に飽和脂肪酸)の摂取量が多くなるほ脳卒中のリスクが低下するのです。
論文の著者は「今回の結果を踏まえ、世界的な食事ガイドラインを再検討すべきである」と提言しています。
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脂肪を多く摂取するのはいい事のか
現在も、脂肪=悪玉というイメージが強く、従来は脂質をなるべく控えるよう指導された方が多いと思います。
しかし最近の研究では、「脂質を摂取することで、血中コレステロール値を上げているというわけではない」という結果が出ています。
実は日本でもこの結果を受けて、厚生労働省発表の食事摂取基準の2015年版ではコレステロールの摂取基準が撤廃されました。
それでも従来の考え方が変わらずに残っているところもありますが、もうお肉はいくら食べても平気な時代が来たのです。
注意!ダイエットについては触れられていない
ここで気をつけておかなければいけないのは、今回の論文は病気や死亡リスクについて提言されていますが、ダイエットについては記載がありません。
つまり、動脈硬化や糖尿病などの病気にはなりにくくなりますが、ウエストが細くなる、体重が落ちることへの関連性はこの論文からはわかりません。
ただ、これは個人的な見解ですが、太る原因の多くはエネルギー源となる炭水化物や糖質で、消費されずに残ったエネルギーが蓄積することでおなか周りに脂肪がつきやすくなるのではないかと感じています。
お肉はどれくらい食べても平気なのかはわかりませんが、糖質を制限することは、メリットが大きいと思います。
しかし、糖質制限といってもいきなり炭水化物を完全に抜くのは、精神的な面を考えてもあまり、お勧めしません。
医師の方と相談するか、もしくは3食のうち夕食だけご飯を控える、飲み会の〆のラーメンを控えるなど、少しずつ減らしていくようにしましょう。
おまけ
(ちなみに、二日酔いの原因は炭水化物と言われています。気になる方は、アルコールを飲む際はお米や麺類は控えてみましょう)